スケーリングのお話です

こんにちは!院長の鮎川です。
梅雨明けすぐから毎日猛烈な暑さですね。


当院の駐車場から見上げた空もすっかり夏の空模様です。
この季節は無性に夏の映画がみたくなってしまいます。
小さい頃に観た映画の「学校の怪談」シリーズは、子供心を思い出す気がしてほぼ毎年観ています。
お好きな方がいらっしゃったら病院で教えてくださいね♪


さて、ホームページ上でも既にお知らせさせていただいてますが、わんちゃん向けのデンタルキャンペーンを開始しました。
そこで、今回は麻酔下のスケーリングのお話をさせていただきます。


歯石は口臭の主な原因となるため、歯石を除去することで口臭の改善はかなり期待できます。
なので、歯石や口臭が気になる子にはまずおすすめさせて頂きたい処置です。
スケーリングや毎日のデンタルケアについて僕が特に気をつけているのは「歯周ポケット」です。


歯周ポケットとは歯茎に隠れた歯の根元部分のことで、ここで歯周病菌が増殖します。
歯周病菌は歯の根元方向に増殖し、歯槽骨を溶かしていくため、放っておくと歯槽膿漏と呼ばれる状態になっていきます。
3歳以上の犬・猫の80%以上が歯周病にかかっているといわれています。
そして、歯周ポケットから歯周病菌を掻き出すには歯ブラシを用いたホームデンタルケアか、もしくは麻酔下のスケーリングが最も効果的です。
そして、歯ブラシをある程度させてくれる子でも少しずつ歯周ポケットに歯石が溜まっていくので、スケーリングは基本的に全ての子で定期的に実施させて頂きたいと考えております。
年齢を重ねても一本でも多く健康な歯を残してあげたい、これが僕の基本方針であり、願いでもあります。
現段階で歯石が明らかに付着している場合、歯周病が悪化する前に麻酔下スケーリングを実施することをおすすめ致します。

そしてこれは、高齢であったり、持病がある場合も例外ではありません。
スケーリングを実施することでご飯が食べやすくなり、生活の質が向上した子をたくさん経験していますので、全身麻酔のリスクとスケーリングのメリットとを天秤にかけて、スケーリングを実施するメリットが大きいと判断する場合は、積極的に実施を検討して頂くことも多いです。
僕の家のトイプードル”プー太”も14歳半を超えて持病を抱えていますが、スケーリングのメリットは大きいと考えているため、定期的に麻酔下スケーリングを実施しています♪
そこまで歯石が付着していない場合で、スケーリングを実施すべきか知りたい場合、歯の表面を拭うだけで歯周病菌のレベルを測定できる検査がありますので、ご検討頂ければと思います。

トイ・プードルのプー太♪


最後になりますが、スケーリングを実施すべきタイミングはその子その子によって変わってきますので、ご興味をお持ちの方はぜひ一度ご相談下さい。
全身麻酔について不安な方もいらっしゃると思いますので、一度診察にてスケーリングのことについてご相談頂き、その上でご検討頂けると幸いです。
麻酔下スケーリングの情報ページも更新しましたので、ぜひご覧下さいね♪
それでは!